「クローニングで発生した問題あれこれ」のその2です。まず、検討過程でどんな問題が起こるのかを一覧にしていきますが、その2では、クローン化したディスクをそのまま使う場合をまとめます。
ただし、一部推測でこうなるだろう、というのが混ざっていますし、記憶が多少あいまいな点もありますので、間違っていたら皆さん自身での検証結果の方を優先してください。コメントでご指摘などいただければ、可能な限り対応します。
なお、以下の記述は、私の検証した結果を踏まえたものなので、HDDがSATA#0、SSDがSATA#2のチャンネルにそれぞれ接続されている前提です。また、HDDはMBRディスクであるケースのみを取り扱ってます。さらに、クローン元がHDD、クローン先がSSDという状況です。
HDD、またはSSDだけを単独で接続してブートする場合
クローン化が成功している限り、この場合は問題ありません。普通に起動します。起動しない場合は、クローン化に失敗していると思います。
HDDとSSDをそのまま同時に接続し、SATA#0のHDDからブートする場合
こう書くとあまり無さそうな状況ですが、もしSSDがmSATAではなく、通常のSATAタイプであれば、SSDの方をSATA#0につけ、元々ついていたHDDをSATA#1以降に繋ぎ直して使う、ということはありがちだと思います。基本的に、発生する事象は同じです。
この場合、ネット上でも多くの情報が書かれていると思いますが、発生する問題は、
「SATA#0のHDDから問題無く起動するが、SATA#2のSSDがオフラインになる」
というものです。対処としては、起動したWindowsの「ディスク管理」でSSDをオンラインにすれば良い、と書かれていることが多いようです。
確かにそのまま使うのであればそれで問題無いのですが、重大な問題があります。それは、このような処理をした後は、
という事態になります。後からSSDブートに切り替えたいと考えている場合は要注意です。
HDDとSSDをそのまま同時に接続し、SATA#2のSSDからブートする場合
実は、これが非常に面倒臭いことが起こって、検証が厄介なケースで、私も検証しきれていません。常識に考えても、積極的にはやらないだろうな、という状況ではありますが、問題の発生原因を検証する上では、実は重要なケースです。
この場合、何とも不思議なことですが、
という事態が発生します。なぜHDDのWindowsが起動しているのかがわかるかというと、起動中にHDDの駆動音がするので分かります。
一見、ブートデバイスの優先順を無視して、SATA#0のHDDからブートしているのではないか、と考えがちですが、実際にはそうではなく、SSDからブートした後、そのSSD内のWindowsパーティションが使われず、HDD内のWindowsパーティションが使われてしまうのです。なぜそれがわかるのかということは、後に説明します。