「プレゼン下手」「レポート下手」な若手に思う事

 会社の日常仕事で、大体月に数件、若手のプレゼン資料(PowerPoint)や報告書(Word)をチェックすることになる。別に、ジョブス張りのプレゼンをしろとか、学術論文張りの報告書を書けとか、そんな無茶を言っている訳じゃない。単に聞いたり読んだ人が、その人の実験や試作開発の結果を理解できるようにと日々言っているのだが、どうしてもそういう書き方ができない若手が数名居る。

 本人に指摘しながら色々聞いても、「私はどうもプレゼンが下手なんで…」という事で済ませてしまう。「そういう話じゃないんだよなあ…」と思って手を変え品を変えて教えても、根本的に理解できないのか、一向に改善しない。どうも資料の作り方や文章の書き方ととらえているようだが、そうではなく「自分の考えをいかに相手に伝えるのか」という、もっと根本的な問題だというのがピンと来ないようだ。この辺りは、核家族化などの影響で、子供の頃から周囲の人に考えを伝える機会があまりなくなっているのかな、などとも思ってしまう。

 それはともかく、この「プレゼン下手」という若手にも、最近は2つのタイプが居るという事に、何となく気付いてきた。それは、

  1. 自分の言いたいことだけを述べて、相手の立場に考えが至らないタイプ
  2. 参考文献やWebなどの情報を、自分で全く咀嚼せず、コピペしてしまうタイプ

の2種類。前者は昔から一定数居て、いわゆる「プレゼン下手」はこのタイプだと考えていたのだが、最近は後者のタイプが急速に増えている。この手合いは、最近のネット社会とゆとり教育の弊害かもしれないが、それだと単純作業以外の仕事は難しく、会社の戦力、特に研究部門の戦力にはなりにくい。と言って、昨今の風潮ではあまりきつく言うと「パワハラ」という事になってしまうので、どこまで指摘するべきかは悩ましい所だ。

 さて、それぞれのタイプについての考察は、長くなってしまったので、また後日という事で…