【GANREF転載】'17シーズン トンボ撮影振り返り (8) オオモノサシトンボ

 オオモノサシトンボは生息地が非常に限られた珍しい種類ですが、見た目には普通のモノサシトンボとの差が少ないので、写真を撮る上ではあまり希少感は無い種類でもあります。アオイト・オオアオイトトンボとコバネアオイトトンボみたいな関係と言えるかもしれません。
 このトンボの生息地は、オオセスジイトトンボと被っていることが多いのですが、オオセスジよりはまだしも生息地が多いし、活動期間もこちらの方が長いようです。ベニイトトンボとも混生することが多く、時期的にもベニイトトンボと大体同じくらいのイメージです。

 ベニイトトンボと同じく、5月末にはすでに姿が見られましたが、まだ水面近くではあまり見られず、周辺の草むらの中に潜んでいる個体が中心でした。未成熟の♀個体は、こんな風に全体がオレンジ色っぽいのがオオモノサシトンボの特徴の一つです。

未成熟の♀はオレンジ色

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  例年、♂の未成熟個体は見ることが少ないのですが、今年は見かける機会が有りました。♀程オレンジ色っぽくなかったのは♂だからなのか、それとも成熟度合いの差なのかは良く分かりません。♂♀の見分けは、尾部付属器の形状と、脚の白色部の有無で識別できます。

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 もう一枚、♂の未成熟個体の写真ですが、こちらは本当に羽化後間もないと思われる、黒色がほとんど出ていない個体です。尾部の形で♂であることはわかりますが、脚の白色はこの段階だと良く分かりません。ただ、良く見ると後ろ脚2組の白色になる部分が、♀に比べると微妙に平べったい形状になっているという違いが有ります。

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 オオモノサシトンボはほぼ雌雄同色なので、成熟個体でもぱっと見には識別しにくい種類です。普通のモノサシの場合は、♂の尾部が2節白くなるので見分けやすいのですが、オオモノサシは1節だけが白くてあまり目立ちません。付属器形状も、角度によっては見分けにくいことがあるので、最も確実な見分け方は、後ろ脚2組の白色の有無でしょうか。

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 オオモノサシトンボの交尾や産卵姿を見かけることは、私の場合あまり多くありません。ベニイトトンボよりも生殖行動の時間帯が早いのかもしれません。今年は一度だけ、連結姿を撮影するに留まりました。交尾や産卵に比べると、被写体としての面白さは少し劣りますが、♂に比べて♀の体が太くてがっしりしていることが分かりやすいです。