ThinkpadのHDDからmSATAのSSDにクローン作製 その1

 久しぶりにノートPCを更新しようかと思って色々調べたけど、今のThinkpad T520と比べてそんなに速くなりそうもない、って気がしてきたんで、新調はやめて、SSD追加で高速化を図ることにしました。T520にはmSATAのスロットがついていて、ここにSSDを増設すれば、元のHDDもデータ領域に活用できて一石二鳥という訳です。

 元々PC自体を買い替えるつもりだったので、気が大きくなり、元HDDとほぼ同じ容量の512GBのSSDを購入して、mSATAスロットに挿入。認識も問題無く、あらかじめ準備しておいたフリーのクローンソフトEaseUS DiskCopyを使ってクローニングしました。

 こういったクローン作製の場合、「クローン元とクローン先を同時につなぐとハマる」ということはいろんなWebページに書かれていたので、それなりに想定して臨みましたが、やっぱりはまり込みました。後になって考えてみると色々分かってきて、今では大分現象が理解できたと思っているのですが、やり始めた当初は「なんでこうなるの?」と首をひねることばかりでした。

 このクローンの問題に関して、ネット上の情報を検索していてひときわ感じたのは、

  • 当たり前ですが、自分の身に起こった個別の問題とその対処についてだけ書いているのが大半で、総合的にどういう問題が生じうるかがわからない
  • 問題への対処法は書いてあっても、なぜこの問題が生じているのかを追及しておらず、根本原因につながる情報が少ない

ということです。そこで、自分なりに今回の経験と対処から学んだことを、なるべく汎用的かつ幅広い情報になるようにまとめてみることにしました。

 全体は非常に長くなりそうなので、いくつかの記事に分けて書いていくつもりですが、今回の経験から問題の本質と考えた点は、以下の3つに集約されました。

  1. クローニングでの根本的な問題:「ディスク署名が重複する」ことにより、何が起こるのか?
  2. PC自体のSATAチャネル番号とブートオーダー:チャネル番号が後のドライブから起動する場合、何が起こりうるのか?
  3. Vista以降のWindowsのブートシーケンス(MBRディスクの場合):ブートに使われるパーティションと、Windows起動に使われるパーティションの関係は?

実際には、この3つの要素が絡み合って、問題が複雑化しているようなので、問題究明にかなりの試行錯誤を要しました。その成果を、この後いくつかの記事に分けて述べていきます。